派遣エンジニア経験者がフリーランス転向に有利?正社員・派遣・フリーランスの特徴と年収を比較
2021.06.13
フリーランスとして仕事を受けられる東京や、その他のエリアへ引っ越したい… でも、派遣エンジニアで報酬が上がらないことで、生活は現状維持で引っ越し費用もない…これは重大な思い込みが邪魔をしているかもしれません。
派遣エンジニアが、フリーランスとして仕事を受けるには引っ越す以外に方法はないのでしょうか?引っ越したとしても、フリーランスとして仕事を受けられるかの保証などありません。現状の生活から脱却できない場合もあるかもしれません。
しかし、それが本当は思い込みだったとしたら?じつは、実際の現場では大きな変化が起こっています。それだけではありません。派遣エンジニア経験は、フリーランスになる上で有利に働く可能性があるのです。
この記事では、「派遣エンジニアが、フリーランスエンジニアになる上で、なぜ有利に働くのか?」をテーマに、実際の現場ではどういった変化が起こっているのか、それによって案件の豊富なエリアへ移動を考えるエンジニアにチャンスがある理由などを、フリーランスが派遣や会社員と比べて何が違うのかを比較しながら、依頼主企業との繋がりが多い我々エンジニア専任コンサルタントの視点で解説していきます。
1 フリーランスエンジニアの現場で起こっている大きな変化とは?
まず、フリーランスとして仕事を受けるために案件の豊富な東京や、その他のエリアへ引っ越したいというエンジニアにとってチャンスが訪れている理由について解説します。それには依頼主側に、ある大きな変化が起こっていることが影響しています。それは、外出自粛を想定した働き方が前提となってきたことです。それだけではありません。政府が勧めるDX推進、働き方改革も変化を加速させています。
働き方改革によるフリーランスエンジニアへの影響は、以下の記事で詳しく解説しています。
1.1 外出自粛によって起こる変化
外出自粛によって、働き方に変化を求められるようになりました。それは、リモートワークによって「離れた場所同士でも成果が出せること」が強制的に求められるようになったことです。「離れた場所同士でも成果が出せること」が強制的に求められることで、働く環境への認識の変化が加速しているのです。
この波は、外部人材へも同様に来ています。レバテック株式会社の調査にもあるように、フリーランスのリモートワーク可案件が増加しています。
引用:PR Times「2020年以降のリモート案件に関する調査(レバテック株式会社)」
これからフリーランスへの転向を検討している場合は、以下の記事で詳しく解説しています。
フリーランスエンジニアになるにはタイミングが重要?人材会社が適切な独立タイミングを解説
また、フリーランスは不安定でやめた方が良いという意見もあります。実際のところはどうなのでしょうか?以下で詳しく解説しています。
「フリーランスエンジニア転向なんてやめとけ!」と言われてしまう原因をまとめてみた
2 フルリモートワークとは?
フルリモートワークとは、完全に出社せず働くことを指します。フルリモートワークは、「好きな場所で仕事ができる」「働く時間を調整しやすい」などメリットの多い働き方ではありますが、外出自粛になる前まではすべてを在宅で完結できるような案件はそう多くはありませんでした。また、高額な報酬を得ることも企業側との信頼関係が出来ていなければ難しい場合がほとんどでした。
現在のエンジニア市場については、以下の記事で詳しく解説しています。
>>東京・大阪・福岡エリアのフリーランスエンジニア案件の市場感
そんなフルリモートワーク案件が、我々の提供するエージェントサービスにおいても、2020年以降急速に増加しています。
3 なぜリモートワーク案件が増えたことが、フリーランスエンジニアにとってチャンスなのか?
外出自粛になる前までは、リモートワーク案件を探しても好条件の案件を見つけることは困難でした。それが、リモートワーク前提の社会になったことで遠方の案件でも検討しやすくなったのです。
依頼主である企業側も、今回のことでリモートワークによる遠方のエンジニアへの発注も積極的に行っています。
また、リモートワークが前提となる以前であれば、「プロジェクトマネジメント業務」のように、高報酬な依頼の多くが出社必須となるケースがほとんどでした。それが今では、リモートワークによって対応できる環境も整ってきたことから、遠方に居ても高報酬を得ることは難しくなくなってきたのです。
そのため、フリーランスエンジニアが「自由な働き方を手に入れやすい状況になってきた」ということです。
関連記事:稼げないエンジニアが陥りやすい悪循環を人材会社が解説
関連記事:【プロが解説】自身の仕事内容を把握できてないフリーランスエンジニアは年収が上がらない
また、派遣契約は常駐となる場合がほとんどです。つまり、リモートワークで仕事を発注する企業は、派遣ではなくフリーランスに依頼する可能性が高いということです。
もしあなたが、派遣エンジニアをしているけれど、フリーランスエンジニアになりたいと思っている・・・でも、依頼主の都合でフリーランスとして仕事を受けられず困っているのなら、この流れは大きなチャンスなのではないでしょうか?
4 未経験エンジニアによるトラブルが常駐(派遣)経験者を有利にしています
あなたに派遣エンジニアの経験がある場合は、フリーランスでも有利に働く可能性があります。それは、「常駐案件の経験が有利に働きやすい」からです。現在、エンジニア未経験からフリーランスエンジニアへ「独学による実務経験不足」のまま転向する人が増えています。
未経験からフリーランスエンジニアへの転向によって、実際の現場を知らないまま仕事を受けてしまい、トラブルになるケースが増えているのです。
未経験でエンジニア転向を目指す方法は、下記の記事で詳しく解説しています。
>>【エージェントが解説】未経験からでもフリーランスエンジニアなれるのか?
常駐案件の経験は、こうした実際の現場を知っている点で有利に働きます。あなたの周囲では、派遣契約でしか仕事受けられなかったとしても、東京やその他遠方の案件であれば状況は違うかもしれません。なぜなら、業種によっても常駐が必須なものと不要なものに分かれるためです。
常駐が必須ではない業種であれば、リモートワークが前提となったことで遠方の案件を獲得しやすい状況にあります。
実際に我々と取引のある依頼主企業のご担当者にインタビューしてみました。
依頼主F社 人事担当者様
「リモートワークが基本となった今では、遠方でも都内でも特に変わらずにお願いしていますが特別問題はありません。遠方に住んでいるエンジニアの方は、一生懸命な人が多くて助かっています。未だに人手不足な企業は多いと聞きます。今後も、能力はあるのに案件に恵まれてないようなエンジニアの方へ積極的に依頼していきたいと思っています。ぜひ、エリア問わずチャレンジしていってほしいです。」
リモートワーク前提となり、遠方の案件でも獲得しやすくなった背景を解説しました。また、リモートワークの場合はフリーランスが一般的なためフリーランスとして仕事を得やすいこともお分かりいただけたはずです。そして、業種選びによっても常駐が必要な場合とそうでないものに分かれることもポイントです。
仕事のオファーを受けるには、上述の環境要因だけでなく自分自身の価値を高めることも重要です。それらを以下の記事で詳しく解説しています。
>>【人材会社が解説】案件獲得に繋がりやすいフリーランスエンジニアの特徴
では、どういった業種が常駐を求められやすいのか?それを今から解説していきます。
5 常駐が求められやすい案件の特徴とは
常駐による出社を前提として考えている案件の特徴としては、外部アクセスが禁止されていたり、現場に行かないと作業が出来ない専用端末がある場合などです。
例えば、組み込み開発といった実機やテスターを現場で操作する必要のある場合や、セキュリティが特に重要となるような金融機関、官公庁のシステム開発、業務系システムでは、情報が外部に漏れるリスクを考慮して、派遣もしくは常駐などの形で出社を求められるケースが多くなります。
これとは対照的に、リモートワーク案件で多いのが以下のようなWeb関連であるという調査データも発表されています。
引用:プログラミング言語別の案件で見ると、上位3つは「Go言語 : 86.5%」「Ruby : 81.6%」「Python : 78.1%」という結果になりました。それに続く言語も、いわゆるWeb系言語の方がリモートワーク率が高い傾向にあります。Webアプリケーション開発の案件は、物理的成約を受けにくいためリモート可の割合が高いことがわかりました。
引用:PR Times「2020年以降のリモート案件に関する調査(レバテック株式会社)」l
つまり、あなたの周囲にフリーランスで受けられる仕事がなかったとしても、リモートワークに適したスキル言語を習得しておけば遠方の案件でも十分に見つけられるということです。もし、派遣エンジニアとして遠方の案件を受けたいということであれば、在宅専門の派遣会社と契約するか、引っ越しによりエリアを移る他ありません。
具体的にどんなスキル言語を学ぶと良いかについては、以下の記事で詳しく解説しています。
>>フリーランスエンジニアはどの言語を学ぶのが良い?高単価につながりやすい言語と、それに伴うリスクを解説
おすすめのスキル言語の中でも、長期的に活用しやすいものや、オファーされやすいものがあります。詳しくは以下の記事で解説しています。
>>フリーランスエンジニアが食いっぱぐれない言語を見極める方法を人材会社が解説します
ここまでに、「業種選びを間違えなければ」遠方の案件をフリーランスとして受けられる状況にあることを解説しました。では、依頼主側がフリーランスではなく派遣を希望するのは、どういった理由からなのかをお伝えします。
在宅案件で生き残っていく方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
>>在宅フリーランスエンジニアになるための必須条件とは?人材会社が詳しく解説
6 派遣契約を好む企業の特徴とは
リモートワークによって、他エリアでの案件も選択肢に入れられるようになりました。ですが、距離だけではなく、契約形態にも目を向ける必要があります。派遣契約でしか仕事を受けられない理由の多くは、派遣の方が企業にとっては手間も少なく、フリーランスエンジニアと派遣エンジニアのスキル面に差がない場合があると依頼主側が感じているからです。
それぞれ解説していきます。
6.1 保守的で個人との仕事へリスクを感じる場合
これは依頼主にとっては、派遣会社と契約すれば心配はないため、フリーランスを選ばない場合があります。派遣会社から専門分野のエンジニアを派遣してもらう「エンジニア派遣」は、プロジェクトや自社ニーズに合った即戦力人材を希望の期間だけ獲得することができ、企業にとって効率的な人材獲得の手段なのです。フリーランス1人1人と契約する場合には、各個人との連絡や事務処理に大変な手間が掛かっています。
そのため、人材を大量に希望するような規模の大きい企業などは、やり取りを派遣会社へ一元化するためフリーランスを選びづらくなってしまうということです。
こういった場合は、フリーランス専門のエージェントを利用することで依頼主からすると一定量の取引を一元化できることで解決につながる場合があります。
フリーランスエンジニア専門エージェントには、各社違いがあります。詳しくは以下の記事で解説しています。
>>フリーランスエンジニアのエージェントなんて全部同じ?いいえ違います。その理由を解説します
6.2 フリーランスと派遣の違いを理解していない
エンジニアは、「技術者派遣」といって単純作業を依頼する一般的な派遣とは異なるため、優秀なエンジニアが揃っている場合が多いのです。例えば、株式会社メイテックのエンジニアソリューションサービスは、技術指導やマネジメント、企画立案といった技術レベルの高い業務フェーズを中心に展開しています。
また、派遣契約の方が費用を抑えられることが多いため、同程度のスキルなら法人であり低コストの方が良いという理由から派遣契約を希望される場合があります。
「フリーランス」について詳しくは、以下の記事で解説しています。
>>フリーランスに定義はない!?傭兵という由来から徹底解説!
上述のように、あえてリスクを取ってフリーランスという個人を選ぶよりも、派遣会社へ相談した方が安心だからフリーランス契約では発注したくないといった場合があります。この場合ですと、企業側も重要な仕事を外部に求めない傾向にあるため、一層フリーランスで割高な金額を払うのを躊躇する流れになるということです。
他にも、老舗などの昔からある企業は取引先を大切にする習慣があります。そのため、「以前からお願いしているのは派遣会社だから」という理由でフリーランスを受け入れづらい場合もあります。
だからこそ、フリーランスエンジニアとして自由な働き方を手に入れたいのであれば、業種を選び、遠方の案件をリモートワークで受けることが脱却への近道なのです。
そうは言っても、実際に案件を獲得するのは営業ができないと難しいと感じるかもしれません。ですが、それを解決することは十分に可能です。詳しくは以下の記事で解説しています。
>>フリーランスエンジニアは、「営業ができないと食べていけない」そう思っていませんか?
ここまでで、なぜフリーランス契約で仕事が受けられないのかを解説しました。次に、フリーランスとして仕事を受けることで派遣、会社員と比べて何が変わるのかを詳しく解説していきます。
7 フリーランス、正社員、派遣の違いとは
フリーランスで仕事を受けたいとはいえ、具体的に違いを知っておかなければ「こんなはずではなかった」と後悔することになってしまうかもしれません。それぞれの特徴を理解した上で最適な環境に整えていきましょう。
7.1 正社員エンジニアの特徴
正社員の魅力は、特に実力以上の責任の重い仕事に挑戦できる環境にあることで、価値ある経験をもたらしてくれることです。責任の重い仕事とは、プロジェクト全体を指揮したり、より上流の工程に携わることです。開発すること自体が好きなエンジニアは多いため、マネジメント側は魅力に感じないかもしれませんが、こうした経験は社内にいないと経験しづらい貴重な体験です。
そして、人材育成も兼ねているため失敗からキャリアを磨いていくことが可能なのです。こうした実力以上の経験を積み重ねながら、昇給して安定的な収入が確保できます。これらのことは、転職や独立の際に大きく役立ってくれます。
また、会社の知名度という武器も大いに活用できるため、あなたの信頼性を容易に引き上げることも可能です。
デメリットとしては、実力以上のことにチャレンジすることで、労働時間が長くなり残業代が出ない企業であれば割に合わないと感じるでしょう。
いきなりフリーランスにならずに正社員と両立する方法もあります。詳しくは以下の記事で解説しています。
>>フリーランスと会社員のダブルワークのメリット・デメリットを解説!
7.2 派遣エンジニアの特徴
派遣の魅力は、正社員よりも柔軟な働き方ができることです。第三者機関として派遣会社が間に入るおかげで、労働時間に見合った正当な報酬が約束されています。残業代もしっかり計算されます。大幅な報酬アップがしづらく、働いた分しか収入になりませんが、プライベートを充実させるには相性の良い働き方です。
また、現場が定期的に変わるため、多くの現場経験を積める魅力があります。
デメリットとしては、出向先の企業では立場が弱くなりがちのため、重要な仕事が回ってこない場合が多いことです。こうなると、唯一無二の価値を出しづらく、あなた個人としての価値が伝わりづらくなります。
つまり、あえてあなたに頼みたいと思われにくいため、より安く受けてくれる方を優先されるという価格競争に巻き込まれやすくなるということです。AIの普及により、その波は激しさを増していくと予想されます。
7.3 フリーランスエンジニアの特徴
フリーランスの魅力はなんといっても、自由な時間、場所、報酬で働くことができる点です。すべて自己責任というのは良くも悪くも自分次第だからです。
問題は、正社員と比較すると経験が積めない、責任が重い仕事をする機会が少なくなってしまうということです。依頼主との信頼関係を個人レベルで高める必要があるため、実力の範囲内で着実に達成できる依頼を優先しがちになります。そして、責任の重い仕事は基本的に社内の担当者が対応する場合が多いため、正社員や派遣ほどスキルアップが簡単ではありません。
スキルアップについては、以下の記事で詳しく解説しています。
>>【人材会社が解説】フリーランスエンジニアがスキルを上げる上で大切なこと
業務をこなしながら進めていく必要のある自己学習を効率的に行う方法は、以下の記事がおすすめです。
>>現役フリーランスに聞いた!稼ぐエンジニアが実践する効率的な学習方法
このように、専門家、プロとして依頼を受けるということは、依頼主との間に知識差がある方が重宝されます。そういった意味でも、実力の範囲内で案件を受ける機会の方が、高度な案件を受けるよりも多くなり、チャレンジのハードルは上がります。
引用:「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組みについて」(経済産業省)
実際に、経済産業省が発表している「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組みについて」によると、企業が外部人材に期待すること上位2つは「必要な技術・ノウハウや人材の補完」と「従業員の業務量・業務負担の軽減」という回答でした。
つまり、「社内で専門性を持った人材が不足している」からこそ外部に求めているのに、知識、経験の低い人材では期待に応えられないということになってしまいます。フリーランスになる前に、正社員や派遣で経験を積んでおくとおすすめです。
他にも、フリーランスエンジニアになって後悔してしまわないように、注意点を以下の記事で解説しています。合わせてご覧ください。
フリーランス、派遣、正社員の特徴をそれぞれ比較して、以下のことが分かりました。
●残業時間の調査結果
引用:CodeZine 「ITエンジニアの残業時間」(ディップ総合研究所)
※一部例外もあるため、中心となる内容を掲載
派遣ですと常駐案件が基本です。このため、例えばフリーランスになって請負型などの「在宅で進められる案件を受ける」などで選択の幅を広げたいと思いますよね。また、派遣は仕事ができる人ほど損をしてしまいます。
派遣の場合、時給制である場合がほとんどです。早く仕上げられる高いスキルを持つ人ほど、より多くの仕事が回ってきても決められた報酬しか頂けないため、損をしたと思うかもしれません。
フリーランスのように、成果物に対する報酬を選択することも可能な場合は、成果物を出せなければ報酬は得られないという代わりに、早く終わるほど時間に対する収益を上げられます。効率的に仕上げられる場合は、フリーランスを選ぶ方がメリットは多いでしょう。
ただし、成果物を納品できないと依頼主の信頼を失ってしまうため注意が必要です。詳しくは以下の記事で解説しています。
>>信頼は「納品トラブル」で崩壊する!納期に遅れるエンジニアの共通点と対策を解説します
ここまでにお伝えした通り、今だと外出自粛の影響でリモート案件が前提となってきました。遠方でも出社もなくこなすことができますので、地方の方であれば、東京の豊富な案件に挑戦もしやすくなりました。また、自宅付近の案件であれば必要に応じて出社するなどの自由な働き方ができます。では、次に年収をそれぞれ比較してみます。
8 フリーランス、正社員、派遣の年収比較
●エンジニアの給与水準
引用:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(経済産業省)
8.1 正社員エンジニアの年収
参考:2020年版 職種別 モデル年収平均ランキング(マイナビ)より一部抜粋
正社員エンジニアの年収は、サービス残業時間が発生する場合があるため職種全体で見ると低くなりやすいです。これは、年俸制などの固定給が原因で残業代が全額支給されない場合があるためです。ですが、上述でお伝えした通り実力以上の責任ある仕事を通じて経験を溜められることは、給与以上に価値があるかもしれません。
doda「平均年収ランキング(2020年12月公開)」によると、職種によってかなりの差がありますが、「Webエンジニアの正社員は平均年収419万円」で算出されました。
また、企画・設計といった上流工程に携わることで高年収を安定的に得ることも可能です。しかし、これは極一部のため非常に狭き門です。職種別に一部抜粋してみたところ、企画・設計などの上流工程、需要の多い職種、マネジメント職種は平均よりも高くなりやすいことが分かります。
参考:平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】(doda)
関連記事:迷っている方必見!フリーランスとサラリーマンの違いを徹底比較!
8.2 派遣エンジニアの年収
引用:ITスタッフィング(リクルートスタッフィング)
派遣エンジニアは、働いた分だけを報酬として得られるため、柔軟な働き方が可能です。上記の調査結果から年収金額を算出すると「半数以上が480万円以上」得ていることが分かります。
上述の特徴の解説にある通り、責任ある仕事が回って来づらくなるため、単純作業が多くなり収入が上がりづらくなります。収入を上げていく場合は、正社員よりも時間を捻出しやすいメリット活かし、自身のスキルアップを続け高年収の職種へ正社員で転職するか、フリーランスになることが必要になるでしょう。
おすすめのプロジェクト経験の積み方は、以下の記事で詳しく解説しています。
>>現役フリーランスエンジニアに聞いた!「市場価値を高めるプロジェクト経験」を身に付けるステップ
8.3 フリーランスエンジニアの年収
ここまでに解説したように、すべて自己責任だからこそ「失敗すれば報酬がない」という契約の仕方もあります。その代わり、上限がないため大幅に年収を上げることも可能です。つまり、結果重視のため収入の差が大きくなります。
フリーランスエンジニアの福利厚生については以下で詳しく解説しています。
>>フリーランスエンジニアの末路は闇なのか?エージェント側の視点で解説
フリーランスになるために、周囲の案件ではフリーランスで受けられない、遠方の案件はそもそも受けられないといった問題は簡単に解決できることがお分かりいただけたはずです。ですが、失業しないためにフリーランスに転身しようと思っても、遠方だと常識が違ったりで自分が上手くやれるのか不安に思いますよね?そういう心配も皆さん同じく抱くものです。
いくらフリーランスは自由な働き方ができるメリットがあるとはいえ、実力次第です。依頼内容にコミットできない場合は、派遣で経験を積むことも検討できます。
フリーランスエンジニアとして生き残っていくためには、経験者の失敗例を知っておくのも良いでしょう。詳しくは以下の記事がおすすめです。
>>【人材会社が解説】フリーランスエンジニアで将来生き残るためには?
もし、あなたが「フリーランスで仕事を受けられるなら、そちらをやりたい」と、お考えであれば、遠方の案件でも簡単に獲得する方法はあります。
それは、エージェントサービスや求人サイト、クラウドソーシングといった依頼主とフリーランスのマッチングサービスを活用することです。特に、あなたのように経験はすでに持っていて、これからフリーランスになるような場合には、案件探し以外のことも無料でサポートしてくれるエージェントサービスが合っています。今から、その詳細をお伝えします。
9 リモートワークで仕事を受けるには?
まずは実際に、今どんなリモートワーク案件があるのかを見てみてください。遠方でも受けられるため、全国を対象にした一覧を下記リンクからご覧になれます。
フリーランスになったとしても仕事が取れるか心配な場合もあります。そういった場合は、下記の記事が参考になります。
>>【プロが解説】フリーランスエンジニアが安定して仕事を獲得できる方法とは?
ただし、一度や二度ページを訪れたからといって、必ずご希望の案件がすぐに見つかると思わないでいただきたいのです。既にサービスをご利用中のエンジニアの方たちは、定期的にサイトへ訪問し、更新をチェックしています。ですので、中には異常なほど好条件の案件もありますが、そういった案件は既にサービスをご利用中のエンジニアの方たちが応募して掲載はすぐに消えてしまいます。
また、我々のサービスはあなたに合った案件を見つけてくるのが特徴です。
だから、案件をサイトへ掲載して終わり...というわけではないのです。中には、非公開案件として、相性の良いエンジニアの方へ直接依頼の打診をするようなものもあります。
つまり、あなたがたまたま訪れた時にサイトへ掲載されている案件は、以下の場合が多くなります。
1、更新が少なくて済むような、継続的に募集している開発頻度の多い企業の案件
2、更新して間もない、募集を開始したばかりの案件
ぜひ、一度や二度だけでなく、定期的にサイトをチェックするようにしてご希望の案件を探す習慣をつけてみてください。そして、本来の価値を分かってもらうためにも、サイトを見るだけではなく、我々エンジニア専任コンサルタントと面談をして繋がりを作っておいてください。
例えば、条件が特に良い案件は、すぐに希望者が集まり掲載を止めてしまいます。また、日々案件の更新が行われるため、定期的に見ていただくことが大切になります。
また、依頼主側の希望でサイト上に掲載できない案件は、直接エンジニアの方へ個別にご案内してしまうためです。
上述のフリエンを活用するメリットは、求人を検索できるというだけではありません。フリーランスエンジニアの方に代わって、私たちがあなたを企業へ売り込むことで、相性の良さそうな案件を見つけてきます。つまり、面倒で難しい営業活動をあなたがやらなくても良くなるのです。
こういったエージェントサービスを提供している会社は複数ありますので、活用するメリットを今から解説します。
10 エージェントサービスを活用するメリット
フリーランスエンジニアのエージェントサービスは、エンジニアと依頼主企業が案件の受発注をスムーズに行えるよう仲介するサービスです。エージェントは、登録されたエンジニアをさまざまな企業にアプローチして、スキルや希望条件とマッチした案件を見つけてきます。
そのため、あなた自身で営業活動に時間を割くよりも、スムーズに案件の獲得が可能です。その空いた時間を、案件の数を増やしたりスキルアップに費やせるのです。
また、クラウドソーシングや求人サイトとは異なり、専門的な知見が必要となる契約の締結を始めとした事務処理の手続き代行や、キャリア支援などを専任担当エージェントにサポートしてもらえるのが特徴です。
その他のエージェントサービスを利用するメリットは、以下の記事で詳しく解説しています。
クラウドソーシングについての詳細は、以下の記事で解説しています。
あなた自身で取引先を開拓し、直接企業とやり取りをすることは、マージンが発生しない分だけ報酬を多く頂きやすくなります。ですが、自己責任であるフリーランスだからこそ、しっかりと契約を詰めておかないと思わぬトラブルの危険性も待っています。
フリーランス協会が調査した「フリーランス白書2020」にて、フリーランスの取引実態を調査した結果によると、フリーランスの方たちの約半数がトラブルがあった経験があると回答しています。
引用:フリーランス白書2020 「業務委託契約時のトラブル経験」(フリーランス協会)
また、トラブルの原因として多かった上位3つは以下の回答でした。
引用:フリーランス白書2020 「発注企業とのトラブル原因」(フリーランス協会)
1、報酬の支払が遅延される (n=93)
2、契約の一方的な変更を受ける (n=81)
3、あらかじめ定めた報酬を減額される (n=69)
依頼主からの報酬の入金が遅れてしまうというのは、資金繰りに影響を与えてしまい大きなリスクとなります。その要因と考えられそうなことに挙げられるのが、「契約を曖昧にしている」という点にあるのではないでしょうか。
引用:フリーランス白書2020 「トラブル発生時の契約締結手段」(フリーランス協会)
トラブル発生時の契約締結手段の中でも、もっとも多かった回答が「口頭で契約してしまうトラブル」です。直接企業との契約をする場合には、紹介などが多くなりがちです。すると、つい油断してしまい口頭で契約し、後日トラブルとなったケースは我々も何度もご相談を受けています。
詳細は、以下の記事で解説しています。
>>フリーランスの約4割が口頭で契約。あなたは正しく契約締結していますか?
こういったトラブルの点でも、我々エージェントサービスを提供する会社が間に入ることは、あなたを守ることに繋がります。これにより、依頼主を第三者が監視するような状態となるため、トラブルに巻き込まれにくくなるのです。
もちろん、契約は非常に重要なことなので自分で把握しておくことも必要です。具体的な契約トラブルの解決方法については、以下で詳しく解説しています。
>>【ポイント解説】フリーエンジニアの契約トラブル解決方法と業務委託契約の注意点をエンジニア専任コンサルタントが解説
我々のサービスにおいては、上述のような「報酬の支払が遅延する」といったトラブルを考慮して、「入金のタイミングを早めて即日入金される」といった資金面でのサポートである「フリエンペイ」というファクタリングサービスも提供しています。
ファクタリング専門会社とエージェント会社の提供するファクタリングには違いがあります。詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>【軌道に乗せる】フリーエンジニアはエージェント会社のファクタリングで資金繰り対策をしよう
ここまでで、派遣エンジニアから脱却してフリーランスエンジニアとして仕事を獲得していくための方法をお伝えしました。ただし何度もお伝えしますが、フリーランスエンジニアは、自分で経理処理などの本業とは関係ないすべてのことを管理しなければなりません。ここからは、そういったフリーランスになることで起こる問題についてを解説していきます。
11 フリーランスエンジニアはスキルアップする時間を取れていない
「IT人材白書2020」のスキルアップに関する調査結果を見ると、フリーランスエンジニアのもっとも多い回答は 「忙しくて勉強する時間が作れない」という内容でした。
引用:IT人材白書2020「IT人材のITデジタル関連のスキルアップに向けた勉強に関する課題」(独立行政法人情報処理推進機構社会基盤センター)
フリーランスになることで、良くも悪くもすべてが自己責任となります。そのおかげで、仕事の仕方を自由に選べたり報酬も高くなる一方で、本業以外のことにも時間を割く必要が出てきてしまいます。それにより本業の時間が減ってしまい、「スキルアップの時間が取れない」といった悩みが発生しています。
ですが、安心してください。その問題はすぐに解決します。なぜなら、すべてが自己責任であるからといって、すべてのことをあなた1人でやらなければいけないわけではないからです。
案件のマッチングが決まった際に、マージンが引かれて損をした気持ちになるかもしれません。その気持ちは当然です。その代わりに、営業活動をあなたがやらなくて良くなることで、その分多くの案件がこなせるようになります。そして、スキルアップのために勉強する時間を確保することも出来るようになります。
自由な働き方を手に入れているエンジニアは、営業をしないことで時間を作っています。詳細を以下の記事で解説しています。
>>【人材会社が解説】稼げるフリーランスエンジニアは営業をしない?そのわけを解説
我々は、あなたがフリーランスを続けていく上で障害となる手間や時間、そしてトラブルの点などで幅広くサポートさせていただいています。
例えば、ここまでにお伝えしたように、営業活動を我々が代わりに行うことで、あなたがスキルアップをしたり案件に集中できる時間を確保します。そうすることで、あなたの価値を上げ、収入アップに繋げることなどです。
これに加えて、トラブルにも巻き込まれにくくなることを考えれば、非常に理想的な条件で「秘書を1人雇ったようなもの」ではないでしょうか?
リモートワークでも、あなたに合った案件を代わりに見つけます。ぜひ一度「簡単20秒応募」から無料でご相談も検討してみてください。
※新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、フリエンを運営するアン・コンサルティング株式会社では、WEB(Google meet、ZOOMなど)ならびにお電話によるご面談(カウンセリング)をご案内差し上げております。