【人材会社が解説】実務経験が1~3年くらいのフリーランスエンジニアが陥りやすいこと
2021.07.16
近年では、「今よりももっと自由に働きたい」などの願望から、フリーランスエンジニアとしての働き方を目標とする方が増えています。
「フリーランス白書2020」のデータによると、フリーランスとして働き始めた方の半数以上が「自分の裁量で仕事がしたい」という理由で始めたり、その他にも「働く時間や場所を自由にしたい」「収入を増やしたい」という理由からフリーランスを志す方が多くなっています。
こうした理想を持ち、フリーランスエンジニアを目標とすることはいいことだと思いますが、駆け出しのフリーランスエンジニア、特に1~3年目ほどの方は、理想の追求方法を誤り失敗してしまうケースが増えています。
それはどんな失敗でしょうか?この記事では、実務経験があまりない、フリーランスエンジニアとして働き始めた1~3年目の方に向けて、よくある失敗とその理由について人材会社の目線から詳しく説明していきます。この記事を読んでいるあなたが「活躍できるフリーランスへの一歩を踏み出せれば幸いです。
フリーランスエンジニアになる前の実務経験
ではまずフリーランスエンジニアは、どれくらい前職で実務経験を積んでいるケースが多いのでしょうか。リクルートワークス研究所のデータによると、ソフトウェア・インターネット技術関連職の50%はフリーランスエンジニアになる前に、1〜2社の正社員経験を積んでいます。
またフリーランスエンジニアになる人の初職(新卒で入った業種)は、情報通信業が66.4%、製造業が12.7%を占めています。
もちろん未経験でフリーランスエンジニアに挑む方もいらっしゃるのですが、約65%は前職でエンジニアスキルを身につけているケースが多いようです。
もしこの記事を読んでいるあなたが未経験からフリーランスエンジニアを志しているのでしたら、下記の記事にまとめていますので、ぜひ読んでみてください。
>>【エージェントが解説】未経験からでもフリーランスエンジニアなれるのか?
フリーランスエンジニアになる前の実務経験は何が必要なのか
では実際のところ、フリーランスエンジニアになる前に、どのような実務経験が必要なのでしょうか。あくまでフリーランスエンジニアのスキル面のみに着目をすると、下記のような実務経験があるのが理想です。
論理的思考能力
プロジェクト管理
コミュニケーションスキル
組織マネジメントスキル
プログラミング言語スキル
経営・マーケティング戦略理解
あえて荒い粒度でまとめさせていただきましたが、ここで何が言いたいのかというと、エンジニアスキル=プログラミング言語スキルではない、ということです。もちろんプログラミング言語スキルは最低限必要ですが、依頼主側が求めているのはプログラミングスキルだけでなく、他のスキルセットも重要とされる場合があります
特に未経験からフリーランスエンジニアになる方プログラミングスキル習得に目線を向けてしまうため、依頼主が求めている”本当の要望”を見落としてしまうケースが発生します。依頼主側が本当に求めているのは「プロジェクトの全体を把握して、円滑にプロジェクトを遂行できる能力」です。弊社でも仕様書通りにコードを書いて対価をいただく案件もあるのですが、高額報酬・高年収を目指す場合は、プロジェクト全体を様々な角度から捉えるスキルを身につける必要があるのです。
またこれらのスキルセットを磨くためには「実務経験の機会そのもの」が重要だったりします。ですので年収アップを狙う場合は「どの案件で何を身につけるのか」を意識する必要があるでしょう。
年収を上げるために重要なマインドに関しては下記の記事でまとめていますのでもしよかったらご参照ください。
>>【エンジニア必見!】フリーランスエンジニアが年収を上げるために大切なことを専門エージェントが全てまとめました。
フリーランスエンジニアが陥りがちな失敗とは
前段が長くなりましたが、これからフリーランスとして働くにあたり、直面しやすい失敗の行動例と、実務経験が浅いフリーランスエンジニアの方が気をつけることについて解説していきましょう。
フリーランスは、本業以外にもやらなければならないことが多く、特に営業活動における負担は大きいものです。実は、この「営業活動」に時間をかけすぎてしまうことが、フリーランスデビューから間もないエンジニアにとって「よくある失敗」つながる一例になってしまいます。
営業活動の具体的な内容
フリーランスエンジニア案件を受注するまでのフローとしては、
SNS運用やセミナー・勉強会に参加して人脈を広げる
エージェントを利用するにあたり、スキルシートやポートフォリオを常に最新な状態にキープしておく
ポータルサイトなどで気になる案件を探して応募する
プロジェクト終了の度に一連の流れを繰り返す
など、あくまで上記は一例として挙げたもので、実際はこの他にもやるべきことが多く、フリーランスの営業活動というものは非常に多岐にわたります。
案件を受注するために多くの工程がある営業は、広く活動しようとすればするほど時間が取られ大変そうですよね。
それにも関わらず、営業活動に注力しすぎてしまうのにはフリーランスとして働くための「実績作り」のためではないでしょうか。
実務経験にかかわらず実績作りは必要
フリーランスとしての働き方を継続していくために必要なこととして、今後の信頼にもつながる実績を作ることが挙げられるでしょう。
「フリーランス白書2020」のデータによれば、現在の働き方を成功させる上での重要なこととは何かという質問に対し、「成果に結びつく専門性・能力・経験」と答えた方が最も多くいたという結果が出ています。
確かに実績作りをすることは大切ですし、そのための営業活動は、中長期的に付き合えるクライアントを開拓する上でも非常に大切でしょう。
しかし、そんな実績作りのために行動する方向性を誤ってしまい、結果として営業活動に注力しすぎてしまう方が多いのです。
実務経験が浅いフリーランスエンジニアに重要なこと
では、営業活動に専念しすぎるべきではない理由とは何でしょうか。それは、主に次の2つが挙げられます。
目先の利益を考えて、低い単価の案件を受注するようになってしまうから
低単価の案件を数多く回すのでスキルが一向につきにくいから
目先の利益を考えて、低い単価の案件ばかり受注してしまう
「フリーランス白書2020」のデータによると、フリーランスとして働く上で最も課題になることは「収入の不安定さ」となっています。
安定した収入を得るためには、継続して案件を受注できればいいのですが、「本当に切れ目なく案件参画なんてできるのだろうか?」と不安に陥ってしまう人の場合、現状のスキルでできる低単価案件を獲得しようとしてしまう傾向にあります。
しかし、案件を受注することは大切ですが、収入アップを望むのであればずっと低い単価のまま生活するわけにはいきません。現状のスキルのまま案件を受注するよりも、スキルアップをしながらさらに単価が高い案件を受注できるように行動することが重要となるでしょう。
低単価の案件を数多く回すのでスキルが一向につきにくい
営業に注力すべきではない理由の二つ目は、低単価の案件を数多く回す状況になってしまうからです。
「フリーランスが陥りがちな失敗」の中でも触れましたが、時代とともに求められるスキルは変化していく中で、スキルアップをしなければ受注できる仕事の幅が増えず、更にはフリーランス歴だけ長くなりながら、自身の単価を上げることが難しくなってしまいます。
さらに、単価が低いままで収入をあげようとすると、数多くの案件を受注しなければなりません。多くの案件を安価で受け続けると、案件をこなすことに精一杯になってしまいます。そしてスキルアップができる時間が少なくなってしまい、悪循環となってしまう結果になるのです。
安定して収入を得るために営業活動を行ったにもかかわらず、自分自身のスキルアップに時間がとれず、最終的に収入が増えなくなる、という状況になってしまっては元も子もありません。
フリーランスエンジニアならではの実務を整理しよう
前述では一番時間がかかる営業面にフォーカスさせていただきましたが、フリーランスエンジニアは他にもやることがたくさんあります。簡単にまとめると次のような実務が挙げられます。
青色申請書の提出
国民健康保険や国民年金に加入する
確定申告の提出
経費の精算
請求書、見積書の作成
案件を獲得するための営業活動
会社員と違い、頼まれた仕事をしていればいいわけではないフリーランスの仕事は、案件をこなすだけではなく、本来業務以外でさまざまな事務処理をこなさなければなりません。
開業届の提出や保険・年金への加入は独立するタイミングで最初におこなってしまえばよいのですが、、税務関連やファイナンス、その他事務作業は日常的に発生してしまいますよね。
また、期日までに納品をおこなったら請求書の発行や領収書の授受が発生するかと思います。もちろん請求書や領収書の発行など、事務作業もおこなわなければなりません。お金や法律の知識を身につけることや、書類作成の事務作業には膨大な時間がかかります。
技術者として会社に勤めていた場合は、営業活動や事務作業は他部署の社員がおこなってくれるため不要なことが多いですが、一例としてあげただけでも、フリーランスとして今後活動していくということは、本業に関わる以外の業務に労力を割かねばならないことがわかるでしょう。
労力がかかる実務よりも本業に時間をかけるべき
以上の理由から、実際に上手くいっているエンジニアほど営業活動やファイナンスに注力していないのです。成功しているエンジニアは、本業である開発を完遂する精度をあげるために、自分自身のスキルアップの時間を確保することに注力しています。
しかし、「IT人材白書2020」 の調査結果によると、デジタル関連のスキルアップに向けた勉強に関する課題の中では「業務が忙しいために勉強時間が確保できない」との回答が最も多い結果でした。
一方で「勉強の必要性をあまり感じない」と回答した方は約1割しかいない結果となっています。
つまり、「勉強は必要だと思っているが、業務の忙しさによりやりたいスキルアップができていない」と課題感を抱いている人が圧倒的に多いという結果が出ています。。
このことからも、限られた時間の中、いかに本業である開発と自分自身のスキルアップに時間を費せるかどうかが重要だということがご理解いただけたかと思います。
営業代行はプロに任せてスキルアップしよう
本業である開発の精度を高めるために、スキルアップへの時間確保が重要です。それを実現するためには、開発とスキルアップに専念できる環境づくりが大切になります。
そのために、労力がかかる大変な営業活動はプロにお任せして、クライアントとの信頼関係を作る上での大切な作業に専念できるようにするのはいかがでしょうか。
その方が自分自身のスキルアップが望めるため、長期的に見て高単価案件を受注しやすいといえるでしょう。
エンジニアとしての価値を高められる、スキルアップの時間を増やす
依頼された案件に集中し、依頼主との信頼構築に注力できる
仕事の確保に頭を悩ます時間が減り、不安が減る
こうした環境づくりができれば、安心して案件に取り組むことができると思いませんか?そんな「スキルアップと開発」に注力できるようなサービスを次の項目でご紹介します。
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