お役立ち情報 コラム 【まとめ】フリーランスエンジニアは何歳まで働ける?エージェント側の視点で解説します

【まとめ】フリーランスエンジニアは何歳まで働ける?エージェント側の視点で解説します

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フリーランスエンジニアが活躍するIT業界では、日々アップデートが繰り返されている変化の激しい業界であるが生まれることから「年齢の限界が早く来てしまう」という声も少なくありません。「いつまでやっていけるのか・・・」「40代を過ぎたら会社員に戻るのも難しいのでは・・・」と、エンジニア専任コンサルタントを10年以上も経験しているとよく耳にします。

しかし、我々が提供させていただいているエージェントサービスでは、40代でフリーランスエンジニアとして生計を立てている方たちも20代のフリーランスエンジニアと同じくらい多いのです。なぜなら、20代のような若手と40代のベテランでは、求められることが変わってくるため、それぞれに合った案件をご紹介しやすいためです。

この記事では、「フリーランスエンジニアが何歳まで続けられるのか?」をテーマに、40代で求められるスキル、そのための手段などを20〜30代の頃と比較しながら、依頼主企業との繋がりが多い我々エンジニア専任コンサルタントの視点で解説していきます。

1 フリーランスエンジニアは35歳が限界なのか?

出典:フリーランス実態調査結果(内閣官房日本経済再生総合事務局)

内閣官房日本経済再生総合事務局が令和2年5月に公開した「フリーランス実態調査結果」では、40代以上のフリーランスが全体の約7割以上を占めています。フリーランス(個人事業主)となる以上、多くの経験値があった方が有利です。ただし、経験値が豊富なことで年齢が高くなりやすいとはいえ、ITエンジニアの場合は35歳限界説というキーワードも耳にします。

なぜ、ITエンジニアは35歳で限界だと言われているのでしょうか?

プログラマ歴40年の早稲田大学理工学術院 基幹理工学研究科教授である

竹内郁雄氏によれば、35歳限界説は「管理を重視する企業側の論理でできたもの」ということです。

そもそも35歳限界説は管理を重視する企業側の論理でできたもの。そう言えば“米国トップ100人プログラマ説”という、超ド級の優秀なプログラマも32~34歳で現場を退いて、若手プログラマの発掘や指導育成にシフトするというまことしやかな風説がありました。これは自分で書くより、優秀な若手を見つけてその人に書かせた方が大局的観点では効率がいいというもの。

(引用:プログラマ歴40年、竹内郁雄氏が語るプログラマの能力と年齢の相関(Tech総研))

他にも、コミュニケーションの観点から、募集するエンジニアの年齢に制限を設けている案件があることも挙げられます。フリーランスエンジニアであれば、依頼主企業の正社員がプロジェクトの中心になる場合、育成も考慮して20代〜30代の若年層を中心にメンバーが編成されているケースがあるためです。

2 フリーランスは40代でも条件次第で活躍できる

フリーランスはすべてのことを自分の責任で行う必要があります。そのため、エンジニアの場合もフリーランス全体と同じく、開発に一定以上の経験値が溜まっている場合の多い40代以上の割合が多くなりやすいと考えられます。

つまり限界が40代どころか「ある程度のことができる信頼」がある点では、条件次第で十分に戦えるということです。

では、その条件とは一体なんでしょうか?さっそく解説していきます。

3 経験値を溜めたらこう戦う

エージェントサービスを10年以上も提供させていただいてきて、依頼主企業が求めるのは、経験値が豊富で広範囲をカバーできるエンジニアや、開発指揮を取れるエンジニアです。なぜなら、依頼主企業はシステムという完成品が欲しいだけで、開発自体を目的としていない場合がほとんどなためです。

3.1 開発指揮・管理のできる人材を目指す

また、ひとつのシステムを作るにも多くの行程があるため、社内では複数の開発者たちの管理や指示を対応できないこともあります。複数の開発者たちの管理や指示を中心に行うためには、具体的に以下の領域で戦っていく必要があります。

 コンサルタント領域(ビジネスファッション・インダストリ)

 ITアーキテクト領域

 プロジェクトマネジメント領域

全てに共通するのは、ただ言語スキルを磨けば良いのではなく「依頼主のビジネス全体を捉えて、経営を最適化するためにITで何ができるのかを考えるスキル」「設計したプロジェクトが納期通りに完成できるように導くスキル」が重要となります。

どのようにエンジニア設計・マネジメント力を磨くのかについては、以下の記事で詳しく解説しています。

>>【エンジニア必見!】フリーランスエンジニアが年収を上げるために大切なことを専門エージェントが全てまとめました。

開発経験だけでなく、要件定義・設計やチームでの開発など「多数のプロジェクト経験」があると、上流から下流まで関わるエンジニアとして市場価値が高くなります。

プロジェクト経験で積めるスキルとして以下があります。

 PM・要件定義・設計

 チームでのコミュニケーション

 開発テストの方法

案件の中でも上記のスキルを身につけられるものを優先的に挑戦することにより、フリーランスエンジニアに必要なプロジェクト経験を積むことができるでしょう。詳しくは以下の記事で解説しています。

>>現役フリーランスエンジニアに聞いた!「市場価値を高めるプロジェクト経験」を身に付けるステップ

3.2 最先端技術は必ずしも必要なわけではない

企業の「社内で使われるシステム」のように、長期間運用されるものは最先端技術が必ずしも必要ではありません。一方で、一般消費者にリリースするアプリ、ゲームなどは最先端技術を売りにすることが多いため、「加齢により学習速度が落ちやすい=エンジニアは年齢の限界が早い」というイメージができてしまったのではないでしょうか。

新しいスキル習得に年齢が不利になるとしても、できないわけではありません。少しでも学習効率を上げて継続することで、過去の経験と合わせて十分カバーできるのではないでしょうか。学習効率を上げる方法には以下の記事で詳しく解説しています。

>>現役フリーランスに聞いた!稼ぐエンジニアが実践する効率的な学習方法

開発に限らず予期せぬ問題は日々起こるものです。重要なのは「問題が起こったとしても、調査して解決まで責任を持ち続ける姿勢」です。

3.3 経歴があれば依頼され続けるとは限らない点に注意

「ハイレベルな技術を持っている」「有名企業での開発実績がある」というのは、受注しやすく有利かもしれませんが、エンジニアとして仕事を取り続けるには「依頼主の依頼を必ず達成できる」ことが何より大切です。詳しくは以下の記事で解説しています。

>>【人材会社が解説】案件獲得に繋がりやすいフリーランスエンジニアの特徴

このような理由から、フリーランスエンジニアの中でも、年齢ごとに案件との相性があるため、エンジニアを続けていくことは十分に可能なのが現状です。

関連記事:フリーランスエンジニアが食いっぱぐれない言語を見極める方法を人材会社が解説します

ただし、40代以降のフリーランスエンジニアが価値を提供しやすい領域があり、有利に働くケースがある一方で、現実的に難しいといったケースもあります。これを今から解説していきます。

4 40代以降のフリーランスエンジニアだと難しいケース

ここまでで、40代以降のフリーランスエンジニアは経験値を活かすことで、20代〜30代の若手よりも有利になる点についてお伝えしました。ですが、これはすべての場合が有利というわけではありません。40代では難しいというケースももちろんあります。

関連記事:フリーランスエンジニアの末路は闇なのか?エージェント側の視点で解説

4.1 経験値を持たない40代以降のエンジニアが活躍するのは難しい

40代以降のフリーランスエンジニアでは難しいケースは、「40代から”未経験”でエンジニアを始める」ような場合です。この場合は、残念ながら年齢的に不利になってしまう可能性が高くなります。

20代〜30代であれば、まだ未経験からでも経験値を溜める猶予があるためフリーランスエンジニアを目指すことは可能です。詳しくは以下の記事で解説しています。

>>【エージェントが解説】未経験からでもフリーランスエンジニアなれるのか?

前述でお伝えした通り、40代以降のエンジニアに求められるのは、管理・指示といったプロジェクトや開発チームのマネジメント、システムの設計といった上流工程にあたる領域だからです。

マネジメントができるのは、経験値が豊富でスケジュール感や開発に関しての感覚を分かっていることが前提となるため、経験値を持っていない場合は学習速度の有利な20代〜30代の未経験者の方を優先される可能性が高いのです。

4.2 作業が中心の場合は20代〜30代が優先されやすい

未経験から始める場合は、開発業務=コードを書くような部分から取り組む必要があります。ですが、コードを書くことは成長が早く単価も抑えやすい「若手の方が有利」になるため、案件を見つけることが非常に大変になってしまうのです。

もし、40代以降に未経験でフリーランスエンジニアを目指すような場合には、「マーケティングに精通していて需要を満たすシステムが導ける」「デザインに精通していてUXを考慮できる」「管理職を長年経験してマネジメント面は問題なく、技術面のみサポートがあれば良い」といった”他の強みでカバーできるだけの何か”を持っておくことが大切になります。

関連記事:【プロが解説】自身の仕事内容を把握できてないフリーランスエンジニアは年収が上がらない

しかし、開発業務を理解していなければ管理も難しいため、現実的ではないと言えるでしょう。ここまでで、40代以降のフリーランスエンジニアが有利な点と困難なケースについて解説しました。次に、年齢問わず活躍していくためにできることを年代別に解説していきます。

5 フリーランスエンジニアの年齢問わず活躍する方法

5.1 活躍する方法①:20〜30代の場合

プロジェクト経験だけでなく人脈も少ない20代〜30代がフリーランスエンジニアとして活躍するためには、スキルアップと実績を積むことが重要になってきます。順に見ていきましょう。

スキルアップを続ける

フリーランスになると、開発以外のこともすべて自分で管理しなければいけません。そのため、意識していないとスキルアップのための学習時間を削ってしまいがちです。スキルアップは将来への投資と思って、優先的に取り組むことを心掛けるのがおすすめです。具体的には、以下のようなことを続けるのはいかがでしょうか。

・書籍、学習サイトで言語の理解を深める

・アプリケーションを企画〜開発までの全工程に取り組む

上記を実績として、ポートフォリオに落とし込んでおき価値を伝えられる状態を作っておくことも大切です。

成功しているフリーランスエンジニアがスキルを磨くためにしていることについては、以下の記事で詳しく解説しています。

>>【人材会社が解説】フリーランスエンジニアがスキルを上げる上で大切なこと

資格を取っておくことで必要な実力を持っていることを明確に提示できるようにしておくのも良いでしょう。おすすめの資格は以下の記事で詳しく解説しています。

>>フリーランスエンジニアは資格があると有利?便利な資格4選

実績を積むための挑戦を続ける

会社員や派遣とは異なり、フリーランスは依頼達成が報酬の条件である場合がほとんどです。そのため、実力以上の案件(達成できない案件)は受託するわけにはいきません。そこで、以下のような環境を活用して新しい挑戦ができる機会に触れていくことがおすすめです。

・エンジニアスクールを受講する

・会社員として企業に就職して経験を積む

・実績はないが達成可能な案件に難易度の低いものから挑戦する

他にも事前に知って失敗を未然に防げるように備えておくことも大切です。詳しくは以下の記事で解説しています。

>>【人材会社が解説】実務経験が1~3年くらいのフリーランスエンジニアが陥りやすいこと

自分なりの方向性を決めておく

闇雲にスキルアップや実績作りをするよりも、自分なりの方向性を決めておくことも大切です。例えば、中途半端に広範囲を対応できるよりもハイレベルな2〜3種類の言語に特化するなどです。案件は数多くありますが、1つの案件で広範囲の言語を使用するケースは多くありません。

・スペシャリスト、マネジメントのどちらを重視するのか

・どんな働き方をするのか(場所・時間)

・どのくらい報酬が得られるようにするのか

また、本当にフリーランスという道が良いわけではありません。もしかすると会社員として大規模なプロジェクトの中心として関わっていく方が良いと感じる可能性もあります。独立時期やフリーランスに相性の良いエンジニアの特徴などについては、以下の記事で詳しく解説しています。

>>フリーランスエンジニアになるにはタイミングが重要?人材会社が適切な独立タイミングを解説

関連記事:【人材会社が解説】実務経験が1~3年くらいのフリーランスエンジニアが陥りやすいこと

5.2 活躍する方法②:40代以降の場合

特に意識しておきたいのが、プロジェクトメンバーとの信頼関係をスムーズに構築できるかどうかです。そのためには、謙虚な姿勢を示すことは大切です。他にもコミュニケーションが取りやすい存在でいることも必要です。IT業界においては特に20代〜30代が多く活躍しています。つまり、プロジェクトチームメンバーが年下となることが多く無意識のうちに気を遣われやすくなるからです。

気を遣われていることで、段々と横柄な態度を取るようになってしまっては信頼関係は築けなくなってしまうため、謙虚な姿勢を意識してコミュニケーションしやすい存在でいることを忘れないようにするのがおすすめです。具体的に見ていきましょう。

謙虚な姿勢を示す

いくら経験値が豊富でも、すベてにおいて優れている人は稀なはずです。常に学ぶ姿勢や、相手を尊重しているかどうかは周囲に伝わるものです。例えば、プロジェクトメンバーを見下していては自分勝手な行動・言動が無意識に出てしまい良い関係は築けないということです。

他にも、謙虚な心がなければ新しいことを学ぼうとしなくなります。技術に限らずメンバー1人1人のことを知ろうとしなければ、活躍できなくなってしまいます。豊富な経験値・スキルだけでなく内面も磨き続けることが大切です。

コミュニケーションを取りやすい状況を作る

前述でも触れましたが、作業中心の案件は20代〜30代が優先されやすくなるため、40代以降はマネジメント側や設計側になることが多くなります。他にも、開発の提案・設計・実装・テストといった一連の流れに深く関わっていくことになるため、対人スキルが重要となってきます。

また、企業の正社員は育成の点から、20代〜30代のメンバーが多くなりがちだとお伝えしたことからも、プロジェクトメンバーとの円滑なコミュニケーションが年齢問わず活躍するために必要と言えるでしょう。

期日に遅れがちなエンジニアには共通点がありますので、以下の記事で対策方法を詳しく解説しています。スムーズなマネジメントにお役立てください。

>>信頼は「納品トラブル」で崩壊する!納期に遅れるエンジニアの共通点と対策を解説します

関連記事:【人材会社が解説】フリーランスエンジニアで将来生き残るためには?

6 エージェントの活用でプロジェクトの詳細を把握する

エージェントサービスは案件のマッチングが出来るサービスですが、依頼主企業と長年繋がりのあるエージェント会社だからこそ、依頼主側のメンバー構成や人柄、価値観といった目に見えない部分を把握しやすい強みを持っています。

自分1人で営業活動を行うと、あなたにどれだけ価値があったとしても年齢で不利になりがちなため、知ってもらう前に断られてしまう可能性が高くなります。エージェントを通すことで、じっくりとあなたのことを知ってもらう機会を作れて、事前に依頼主のことを知っておけるのは、相性の良い案件を探す上でも書類選考の通過率を高める意味でも大きな魅力ではないでしょうか。

年齢を重ねても活躍し続けるエンジニアでいられるためにも、自分なりの将来設計を立てて必要な経験を溜めていってください。

エージェントにも違いがあるため、以下の記事もぜひ目を通しておいてください。

​​>>フリーランスエンジニアのエージェントなんて全部同じ?いいえ違います。その理由を解説します

他にも、依頼をしたいと思ってもらえるエンジニアには特徴がありますので、以下の記事がおすすめです。

>>【人材会社が解説】案件獲得に繋がりやすいフリーランスエンジニアの特徴

関連記事:【プロが解説】フリーランスエンジニアが安定して仕事を獲得できる方法とは?

【PR】フリエン(エージェント)のメリット

我々のエージェントサービス「フリエン」は、案件が掲載された求人サイトというだけではありません。依頼主との長年に渡る関係値や数多くのエンジニアの方たちとの接点によって培ってきた情報を基に、”あなたと相性の良い案件を見つけてくる”固定費の掛からない営業活動の代行サービスという特長があるエージェントサービスです。

このため、依頼主から頂いた案件をサイトへ掲載して終わり・・・というわけではないのです。中には、非公開案件として、相性の良いエンジニアの方へ直接依頼の打診をするようなものもあります。

つまり、あなたがたまたま訪れた時にサイトへ掲載されている案件は、以下の場合が多くなります。

1、更新が少なくて済むような、継続的に募集している開発頻度の多い企業の案件

2、更新して間もない、募集を開始したばかりの案件

ぜひ、一度や二度だけでなく、定期的にサイトをチェックするようにしてご希望の案件を探す習慣をつけてみてください。そして、本来の価値を分かってもらうためにも、サイトを見るだけではなく、我々エンジニア専任コンサルタントと面談をして繋がりを作っておいてください。

例えば、条件が特に良い案件は、すぐに希望者が集まり掲載を止めてしまいます。また、日々案件の更新が行われるため、一度や二度見て回ったからといって定期的に見ていただくことが大切になります。


また、依頼主側の希望でサイト上に掲載できない案件は、直接エンジニアの方へ個別にご案内してしまうためです。

リモートワークでも、あなたに合った案件を代わりに見つけます。ぜひ一度「簡単20秒応募」から無料でご相談も検討してみてください。

※新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、フリエンを運営するアン・コンサルティング株式会社では、WEB(Google meet、ZOOMなど)ならびにお電話によるご面談(カウンセリング)をご案内差し上げております。

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